試みとしては良かったと思うが・・・「矢島舞美(℃-ute)Blu-ray『Flowing』」の感想
℃-uteの、そしてハロプロ!のリーダー矢島舞美さんの最新映像作品「Flowing」の感想なんですが、構成としては新規収録されたイメージ映像と、写真集「Nobody knows 23 」のメイキング映像の2本立て。
ちなみに写真集の感想はこんな感じ・・・
内容紹介
℃-uteのリーダーである矢島舞美が、ソロ映像作品第5弾を発売! 矢島舞美を様々な角度から、ゆっくりじっくり見ることができるBDです。■17's(2009/04/29)、Fixの絵(2010/06/23)、Chelsie(2012/12/19)、Blue Wind(2014/4/9)■2015年8月発売予定の写真集(ワニブックス)との連動作品です。■この作品のDVDの発売はございません。
長回しというコンセプトについて
本作のチャプターは5つに分かれていて・・・
1.Passion
2.Calm
3.Open
4.Real
5.Making of 「Nobody knows23」
となっているが、一般的な作品であればカット割りするところを、本作では長回しで一気に撮影というなかなか斬新な試みがされています。
1.はジャケットの赤いワンピース姿で、レコードをかけるとBGMが始まり、優美に踊ったり、ルージュを引いたり・・・写真集に合わせてかなり大人っぽい雰囲気。
そして、矢島舞美さんを追いかけて2階へ上がると・・・
ワンピース姿でチェアで本を読んでいるところが2.となり、ベッドに横たわったりとかがあってプールサイドへ・・・
やがてそのワンピースをするりと脱いでカーキ色の水着姿へ・・・というところから3.に入り、歩く後姿や寝姿、そしてプールに入って軽く泳いで・・・といったのがあって、プールからあがってフレームアウト。
ここでスタッフロールが流れ、髪をまとめてワンピースで再登場したところが4.。レコードの曲を変えて・・・再びダンスとか、歩く姿とかっていうのがあって新規収録の本編?が終了。
写真集のメイキング映像へと移行していきます。
どちらかというと1.2.が美しい矢島舞美さんって感じで、4.はどっちかというといつもの舞美ちゃんって雰囲気・・・かな。
で、今回はこの「長回し」というコンセプトが斬新でもあり・・・かなりの曲者。
この演出だと演者は段取りを覚え、カット割りがないから自分の動きでメリハリを作らないといけないし、なにより長回しなんで最後まで気が抜けない・・・と、かなり大変。
ただ、その辺はさすが矢島舞美さんって感じで、きっちりクリアできてると思うんですが・・・いかんせんカメラワークがそれに追いついていない。
手持ちカメラで追いかけていくから、被写体がプールサイドにスカーフを拡げてその上で涅槃のポージングとかした時に、普通ならカメラ割りがあるからブレなく被写体をなめるように撮れるんだろうけど、なんせ長回しだから被写体は止まってポージングしているのに、カメラが微妙に上下にゆらゆらと動くので・・・そこは正直見づらい。
あと、チャプター2に移行するあたりもカメラマンが2階へあがっていってその先に矢島舞美さんが座って本を読んでいる・・・って感じになるんだけど、画面の下半分が床で上半分に被写体という間抜けなカメラワーク・・・
少なくとも演者に長回しなんて酷な演出を要求するわけだから、それに応えられるカメラマンを用意しないと企画倒れになってしまうぞって感じでして・・・残念ながらコンセプトの斬新さに対して撮影する側のスキルが追いつかなかったなぁって感じ。
水着で歩く後姿とか、お尻がぷりっとしていてそれなりにみどころもあったから、逆に普通にカメラ割りしたものを編集した方が良かったんじゃないかって気がします。
これではさすがにいい点数はあげられないかなぁ・・・
ちなみに、一連のシーンの中で急に踊るってなんなんでしょうね?
このMVの時も彼氏の前で踊る・・・みたいなシーンがあったけど、日常生活の中でそんなシチュエーションがなかなか想像できず、なんか現実味がないなぁって思ってしまうんですが・・・
で、結局写真集のメイキングが良かった・・・みたいな
最後に写真集のメイキング映像となるわけですが、写真集付属のDVDの高画質版って感じで、とにかく画質がきれい!!
で、とにかく美形な矢島舞美さんが、写真集のコンセプトにあわせてクールに表情決めてんだけど・・・カメラマンに指示を聞いてのリアクションで、急に顔をくしゃっとさせてにこっと笑う・・・この辺のギャップが舞美ちゃんの魅力であり、見ていてたまらんと思うポイントだったりするんですよ。
ほんでもって移動中のトークなんかも舞美ちゃんならではのほのぼのした感じ。
矢島舞美さんってとにかく見た目はすっごくきれいなんだけど、中身はかわいらしい少女・・・みたいな、すごいギャップがあるコなので、その辺のオンオフの切り替えが垣間見えるのがメイキング映像ならではの良さって気がします。
こうなってくると、結局新規収録パートよりも写真集のメイキングの方が良かった・・・なんてあべこべな現象になってしまうわけで、そういう点も含めて今回はなんか残念な感じになっちゃったなぁって気がします。